陽松庵ほのぼの日記

毎週日曜日に参禅しています。坐禅会後も陽松庵でご奉仕させて頂いています。坐禅や陽松庵の良さを少しでも知って頂きたいと陽松庵での事や感想、想い、神社仏閣参拝記録などを綴っています。

看話禅と黙照禅

坐禅にご興味のある方はこの記事もどうぞ

cusityikaruba.hatenablog.com

 

 

坐禅について調べていると看話禅、

黙照禅と言う言葉に出会いました

 

坐禅には二つの考え方の違いがある

ようです

ざっくりですが以下その違いについて

書いてみます

 

 

黙照禅(只管打坐)

悟りを得るために坐るのではなく何も

求めずただひたすら坐ることに専念する

坐禅は悟りを得るための手段ではなく

坐禅をする姿が『仏』そのものである

 

 

看話禅(公安禅)

『公安』を重んじる

師僧から公安(禅問答)を出されその答えを

求めて坐る

坐禅を通じて公案について考え抜き自己を

高め悟りを目指していく

 

私が理解した範疇ではこのような

違いがありました

 

曹洞宗坐禅は黙照禅(只管打坐)

看話禅(公安禅)は臨済宗

 

曹洞宗臨済宗では坐禅のスタイルにも

違いがありますが

坐禅に対する捉え方、考え方が違うと

いうことが曹洞宗臨済宗坐禅の違いに

なるようですね!

 

まだまだ寒さが続くようですが、陽松庵の

しだれ梅もチラホラ咲き始めました

 

春の訪れももうすぐかもしれませんね!

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涅槃図

 

cusityikaruba.hatenablog.com

 

 

 

 

 

寒い日が続きますが、皆さんぞれぞれ

防寒対策をして参禅されています

 

私も厚着をしてカイロを持って参禅して

いますがそれでも寒いです(泣)

 

2月15日はお釈迦様入滅の日とされていて

涅槃図を掛けて涅槃会を行うお寺が多いようです。

 

 

陽松庵も2月中は本堂に涅槃図を掛けます

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この掛け軸は276年前の秋に作成された

ものです

 

この時期によく法話の題材に出るのが

【自州法州】ですね!

お釈迦様最後の説法として有名です

 

自らを州とし自らを拠り所として他を拠り所と

せず、法を州とし、法を拠り所として他を拠り所

とすることなかれ

 

これはよく自分自身と仏教の教えを拠り所として

生きることの大切さを説いていると話されること

の多い教えですが実は出家僧のその後の修行の修習

のために説かれたものだそうです

 

僧侶として学ぶ仏教はあくまでも悟りを得て涅槃に

入る、お釈迦様の後を追随するための学びですが、

 

難しいことは良くわからない私は一般的な解釈を

受け止めて行こうと思います(笑)

 

 

 

 

 

天桂伝尊逸話 返事をした木像

坐禅にご興味のある方はこの記事もどうぞ

cusityikaruba.hatenablog.com

 

 

 

龍谷ミュージアムにて開催されている

仏像ひな型の世界Ⅲを観に行ってきました

 

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先日の坐禅会で参禅者のY氏が先に観に行かれていて

ひな形って大きいものかと思っていたら

すごく小さくてビックリしたとの感想を聞き

これは是非ともいかなくちゃと思い3月に行く予定

でしたが予定を早めて観に行って来ました。

 

展示物の写真撮影が禁止されていたので実物写真を

掲載できませんが龍谷ミュージアムで頂いてきた

資料を代りに掲載します

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一番下の像が天桂禅師です

 

高さ11.2cmで手のひらサイズでした!!

 

禅師75歳の時に作成されたものでした

 

と言う事は開山堂の天桂禅師像も75歳の

時のお姿ということですね~

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和尚さん以下参禅者の皆さんは広告の

ひな型の像と開山堂の天桂禅師像がそっくり

と言うのですが

私には開山堂の天桂禅師像のほうが穏やかな

顔つきに見えていたのでそれも確かめてみたいと

の思いもありました

 

結果やはり私には開山堂の天桂禅師像の方が

どうしても少し穏やかな顔つきに見えます

 

ひな型の像の方がキツイ顔付きというより

怒りに満ちた顔付きに見えました

 

でもそれも天桂伝尊の逸話を読んで納得しました

 

逸話によると

 

天桂禅師は晩年開山堂に安置する自分の木像を

京都の仏師に注文し

仏師は生前の生き写しでは開山堂に祭る木像としては

人相が恐ろし過ぎるので少し和らげて刻み上げた

 

仏師はその木像を恐る恐る禅師に見せると、禅師は

「俺はこんな比丘尼の小便臭い顔はしておらぬぞ、作り直せ」

と大喝した

 

平常でもつかみかかりそうな面構えであるのに怒って大喝した

顔は正に鬼面であった。

仏師は恐ろしくて震いあがったが天桂の特徴がはっきりつかめた

 

とあります

だからひな型の像の方が怒りに満ちた顔付きに見えるのかも…

と勝手に納得しています(笑)

 

まだ続きがあります

 

 

仏師は早速その印象を木像に彫刻して容貌魁偉(ようぼうかいい)

の豪僧に仕上げて参上した。

すると天桂は大いに気に入り

「今度のは俺の木像だ、俺の眉毛を植えてやる」と言って

自ら毛を抜いた

また出来た木像を開山堂に安置した際

「俺の木像は俺が點眼(てんげん)する」と言って木像の前に

前進した天桂はしばらく木像とにらめっこをしていたが木像に

「天桂」と大喝した

すると木像が「オイ」と返事をしたという

それほど天桂に生き寫し(うつし)の木像である

とありました

 

ちなみに最初の木像は天王寺の蔵鷺庵(ぞうろあん)に

安置されているそうです

 

天桂禅師は気性が激しく卍山道白とも対立し、

その考え方は近年まで異端視されていたそうですが

最近は禅師の著書の正法眼蔵弁註の研究も進み

考え方が見直されてきているそうです

 

また、天桂禅師は猫好きだったそうで

見えにくいかも知れませんが

禅師の木像左足元にも

猫ちゃんの像がありますよ!

 

猫を可愛がる禅師はきっと優しかった

んだと思います(笑)

 

 

 

道歌

 

cusityikaruba.hatenablog.com

 

 

 

 

世の中は心一つのおきどころ楽も苦となり苦も楽となる

 

私の好きな道歌のひとつです。

 

私は起こる出来事にいつも一喜一憂してしまいます

自分にとって嫌な出来事が起こると腹立たしく

思ったり辛くなったり、心の中で相手を攻めてみたり・・・

情けないくらい煩悩だらけです

 

自分にとって嫌な事が起きるとそのことが中々頭から

離れずクヨクヨ、イライラして頭の中で堂々巡りを

繰り返してしまいます

 

そんな時、直ぐに頭の中や気持ちを切り替えるのは

難しいですが

上記のように自分の好きな詩句や本等を読み返し

たりしているうちに気持ちが落ち着いてきたり

違う見方で出来事をとらえらることができるように

なりますし

仏教の勉強でいろいろ調べているとこのように

物事をどう観ていけばいいか、どうとらえて

いけばいいかの

助けになる教えや言葉に出会います

 

正法眼蔵もそのひとつですね!

 

 

 

この句の意味はあえて訳すのはやめておきます

皆さんの感じるままに受け取っていただけたらと

思います(笑)

 

 



 

 

 

 

 

和尚さんの修行時代のお話

陽松庵での坐禅会の流れを簡単に書いています

cusityikaruba.hatenablog.com

 

 

 

16日の坐禅会はとても寒い日で陽松庵周辺の

最低気温は-2℃、

手水舎の石鉢の水にも氷が張っていました!

 

そんな寒さ厳しいなかでも10名の方が参禅されました!

 

坐禅堂には当然冷暖房設備がありません(泣)

さらにこのご時世ですから三蜜を

(仏教の三蜜ではありませんよ(笑))

避けるために窓を数ヶ所開けていますので外の気温と

同じくらい寒いんです!

 

坐っていると足先指先が冷たくなって痺れて

いくのが感じられ坐禅に集中するどころか

早く終わらないかとばかり考えてしまいました!

 

煩悩だらけですね……私

 

そんな中茶話会では道園和尚の永平寺での

修業時代のお話を聞くことができました

 

テレビなどでもよく知られている雲水が雪の

積る山門に並び、入門の許可を得るシーンが

ありますが

あれは5時間もの間山門の前で五体投地(仏教で

最も崇敬の念を表す一番丁寧な礼拝の作法です)

を続け、その間に1時間程問答が繰り返されるそうです

 

そうやってやっと入門できてもすぐに永平寺に入れる

のではなく1週間程寮のようなところで修行の基礎を

みっちり習いそれから永平寺での修行が始まるそうです

 

その他にも食後に出る言葉が『腹減った』と言うくらい

質素で体重が一ヶ月で8㎏も落ちた事や

入浴では窓を開けて入らなければならず、ちっとも

温まれないどころか下手すると風邪をひきそうになる

など過酷な状況での修行のお話を聞くことができました

 

皆さんも笑ったりびっくりしたりしながら聴かれて

いました

 

永平寺の修行は厳しいとよく聞きますが和尚さんの

話を聞くと納得ですね!

 

 

 

参禅者のAさんが山門前に門灯明を作って

くださり、山門がまたいい感じになりました!

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仏具のお磨き

陽松庵での坐禅会の流れを簡単に書いています

cusityikaruba.hatenablog.com

 

 

 

今日は仏具の汚れを取るお磨き

の方法をお伝えしたいと思います!

 

皆さんのお仏壇に真鍮製の仏具がありましたら

チャレンジしてみてはいかがでしょうか

 

 

用意するもの

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※磨いていると磨き粉が飛び散ったりしますので

汚れてもいい服装かエプロンをつけられるといいです

 

◦仏具

◦軍手(手が汚れるため)

◦新聞紙又はビニールシート(床やテーブルが汚れないように

敷きます)

◦磨き粉(写真はピ〇ール、ホームセンター等

に置いてあります)

◦ぼろ布(磨き粉を拭き取ったり磨き上げに使います)

◦小皿(磨き粉を入れます)

歯ブラシ(磨き粉をつけて磨いていきます)

 

準備

床やテーブルの上に新聞紙やビニールシートを敷きます

この上でお磨きをします

(結構汚れますので畳や絨毯の上での作業はお勧めできません)

軍手をはめます

 

手順

①小皿にピ〇ールを入れる

②ピ〇ールを歯ブラシにつけ仏具に塗り

磨いていく

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③ピ〇ールの色が灰色になるまで歯ブラシでしっかり

 磨く

④色が変わるまで磨いたら布でピ〇ールを拭き取り

 更にしっかりこすりながら磨いていく

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磨いた上の方が綺麗になってます

 

⑤磨いていないところを

同じく磨いていきます

②~⑤を綺麗になるまで繰り返すと… 

   お磨き前の仏具が

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こんなに綺麗になります

 

写真は京都本寺で撮ったもので同じく参勤

されている僧侶にお手伝い頂きました(笑)

 

下記は陽松庵の洒水器です

    お磨き前

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    お磨き後

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仏具が綺麗になると気持ちのいいものですよ!

新年坐禅会はじめ

陽松庵での簡単な坐禅会の流れを書いています

cusityikaruba.hatenablog.com

 

 

明けましておめでとうございます。

 

穏やかなお正月を過ごされてますでしょうか?

 

陽松庵では毎年除夜の鐘を突き、本堂ではご住職

がお勤めをして新年を迎えるのですが、

 

私はその後初日の出を見るため淡路島まで

行きましたが雲で朝日が遮られ初日の出を見る

ことができませんでした💦

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今年は座禅会はじめに思っていたより多くの方が

参禅されました

 

古くから続けられている方は休まれ、わりと最近

来られるようになった方のほうがよく来られていました

 

陽松庵は山の方にある為、鳥の鳴き声や木の葉が風に

揺られる音など自然の音以外は静かに坐れます

 

お正月楽しく賑やかに過ごされた後は一人静かに自身と

向き合う時間を持つのもいいかもしれませんね!

 

陽松庵の坐禅堂は冷暖房設備が有りませんので、しっかり

防寒対策をしていらして下さい

 

今日のウェルカムフラワーは

和尚さんと参禅されている石職人さんの

手作り門松がお出迎えです!

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