陽松庵ほのぼの日記

毎週日曜日に参禅しています。坐禅会後も陽松庵でご奉仕させて頂いています。坐禅や陽松庵の良さを少しでも知って頂きたいと陽松庵での事や感想、想い、神社仏閣参拝記録などを綴っています。

坐禅のすすめ

 

 

曹洞宗坐禅は只管打坐(しかんたざ)です

 

座禅に悟りも何も求めず、ただひたすら座ることに

専念する坐禅です。

 

坐禅をすると心が落ち着きます。

 

今日は 初めて陽松庵に来られる方に向けて陽松庵での

坐禅の流れをお話したいと思います。

 

※初めての方は先輩参禅者さんが細かいお作法を

 教えてくださいますのでこれを覚える必要はありません

 また、先輩参禅者さんによってはここに書かれていることと

 多少違うことやより詳しいことを教えてくださる方もいらっしゃい

 ますのでご承知おきください。

 

 

 

まず、

山門を入られる時は合掌低頭(手を合わせてお辞儀)

をします。

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入って右側の石畳を進むと玄関に着きます

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玄関を入られると一文字写経付芳名帳と喜捨箱がありますので

 

写経、住所、氏名を記入し、300円~を喜捨箱に入れて下さい。

 

その後は男性は奥の方、女性は受付の右側の部屋がそれぞれ

待合室になっていて大体誰かがいますのでその方に声を掛けられると

細かいお作法などを教えてもらえます。

 

 

受付後の流れとして

   (1)坐禅堂へ向かう

        ↓

   (2) 入 堂

        ↓

    

   (3) 着 座

        ↓

   (4)調身・調息・調心

        ↓

   (5)搭袈裟の偈(たっけさのげ)

        ↓

   (6) 禅 定(1柱目約30分)

        ↓

   (7) 経行(きんひん)

        ↓

       禅 定(2柱目約30分)

        ↓

   (8) 坐禅終了(退堂、本堂入堂)

        ↓

   (9) お 勤 め

        ↓

    (10) 作 務

        ↓

   (11) 茶 話 会

と書いていきます。

 

 

 

 

 

(1) 坐禅堂へ向かう

   待合室を出る時から坐禅修行は始まっていますので

   待合室を出たら静かに叉手(右手の親指を内側にして握り、

   手の甲を外に向けて胸に軽く当て、右手のひらで覆います)をして

   坐禅堂に向かいます。

 

 

   途中の本堂で合掌低頭をし、お釈迦様にご挨拶をします。

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(2)入堂

   スリッパをはいて入堂後、左側に置いてある袈裟を手に取ります。

   前に和尚さんがいらしゃるので

   和尚さんの前で坐禅堂に向かって叉手のまま低頭します。

   柱の先(結界)へ入るときは左足から入り両足を揃えて

   合掌低頭します。

 

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(3)着 座

   叉手に戻して坐蒲の前まで進み、自分の座る位置に向かって

   合掌低頭します

   次に合掌のまま右回りをして向かい側に坐ってる人に合掌低頭をし、

   右回りに回って坐蒲を整え着座します(スリッパを揃えて

   置きます)この時はまだ袈裟を着けずに自分の前に置いておきます。

 

   足は結跏趺坐か半跏趺坐を組み坐蒲の半分の辺りに座り

  (※坐蒲の奥まで座らない)両膝とおしりの三点で上体を支えます。

 

 

(4)調身・調息・調心

 

  ①はじめに体を整えます

    頭のずっと上から背筋を通ってお尻を抜けて地面まで真っ直ぐ

    一本の棒が通っているイメージで力を抜いて背筋を伸ばし、

    舌は軽く上あごにつけ、閉じた口の中に空気がこもらないようにします。

    眼は閉じず半眼にし、視線は鼻筋を通して斜め下を見ます。

    上体を左右に揺らし、段々と揺れを小さくしていき自然に止めます

    次に前後に軽く揺らし自然に止めていきます

    これをすると体の中心が整いやすくなります。

     手は法界定印を組みます(右手を左の足の上にのせ、その上に

    左の手をのせ両手の親指を軽く合わせます)

 

 

  ②息を整えます

    まず、静かにゆっくり口から息を吐き切ります。

    ゆっくりと長めに鼻から息を吸い、息を吸った倍くらいかけて

    ゆっくり吐いていきます。

    これを数回繰り返して普段の呼吸に戻します。

 

  ③心を整えます

    坐禅中は様々な思いや考えが浮かんできますが大丈夫です

    無になんかなれません!

    大切なのは浮かんできたものを追いかけたり囚われたりせずに

    思いや考えをそのまま流していきます。

 

    どうしても囚われてしまうようなら、数息観(息を数える)を

    してもいいでしょう。

     

 

(5)搭袈裟の偈 

    全員が入堂した頃を見計らって和尚さんが搭袈裟の偈といいます。

   搭袈裟の偈と言ったら袈裟を頭の上に置き、合掌して前に貼って

   ある偈文を3回唱えます。

   その後坐禅の合図で鐘が鳴りますので、ここから袈裟を着け

   坐禅に集中します。

 

(6)禅定(坐禅)1柱目

   鐘の後、和尚さんが警策を持って堂内を2回周ります。

   2週目は警策を受けるために周られるので、警策を受ける場合は

   袈裟を外して前に置き、合掌して順番が来るのを待ちます。

  

 ~警策の受け方~

   和尚さんが来られると警策を右肩に置いて合図をされます。

   右肩に警策を置かれたら合掌をしたまま首を左横に傾け

   上体を左斜め前に軽く倒して警策を受けます

   警策の後は合掌低頭します

 

 

 ~1柱目終了時にも鐘がなります~

   鐘が鳴りましたら、その場で合掌低頭をし足を解いて

   右回りで後ろを向きスリッパをはいて立ち上がります。

 

   坐蒲を元の形に整え自分の坐っている列の人が全員

   坐蒲を整え終わるまで合掌をして待ちます。

 

   全員揃った時点で皆で合掌低頭をし、右回りで後ろに

   向き今度は近くの周りの人全員で合掌低頭して経行に

   入ります。

  

 

(7)経 行(堂内を静かに歩行する)

    手は叉手をします。

    一呼吸が終わるごとに足を半歩出して進みます。

    基本はゆっくり1・2・3・4で息を吸い

    5・6・7・8で息を吐き半歩足を前に出します

    これを鐘が鳴るまで続けます。

    鐘が鳴ったら足を揃えて合掌し、そのまま自分の

    坐る場所まで戻ります。

 

  ~坐禅2柱目~

     1柱目と同じです

     2柱目の終わりの合図は初めに太鼓が鳴りますので

     驚かないでくださいね!

     太鼓➡鐘を3回繰り返し少し間をおいて鐘が鳴りますので

     最後の鐘で合掌低頭をします。

 

 

(8)坐禅堂退堂・本堂入堂

    結界(柱)から出るときは右足から出ます。

    できるだけ足を大きく出し柱より完全に体が前に出る

    ようにします。

    和尚さんの方には向かず叉手のまま前を向いて低頭します。

    叉手のまま前の人に続いて本堂へ行き、左足から入って

    合掌低頭をし前の人の横に着きます。

 

 

(9)お勤め

    鐘の合図で和尚さんが入堂されます。

    ここからは鐘の合図によって順に

    五体投地(両手、両足頭を床につける礼拝)

          ↓

       般 若  心 経

          ↓

       普 回 向

          ↓

       五 体 投 地

   

   この後和尚さんが退堂して終了ですが、自身も退堂し

   袈裟を外すまで修行は終わりではありませんので、

   最後まで気を抜かずにお作法をして下さい。

 

(10)作務

    坐禅堂のお掃除をします。

    先輩参禅者さん聞きながら全員で作務をします。

 

(11)茶話会

    作務が終わった人から順にお茶やお菓子や座布団を

    人数分出して用意します。

    和尚さんを交えてお茶を飲みながら皆で色んな話をします。

    堅苦しい法話などはありませんが、和尚さんも時々

    仏教の話をして下さいます。

 

  だいたい11:30頃には茶話会も終わります。

 

 ※陽松庵では初めての方に坐禅のいろはなど坐禅の分かりやすいパンフレット

 などをお渡ししていますのでよろしければ和尚さんにお声掛けをして下さい。

    

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